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特集 産婦人科内分泌異常症候群 Ⅳ.症候群鑑別診断法
産褥期における症候群
著者: 平野睦男1
所属機関: 1東北大学医学部産科婦人科学教室
ページ範囲:P.972 - P.974
文献購入ページに移動Chiari-Frommel症候群とSheehan症候群
産褥に合併する内分泌異常症候群としては,Chiari-Frommel症候群とSheehan症候群がある。前者は乳汁漏と無月経を主要症状とし,分娩後の視床下部機能障害によって発症すると考えられている。後者は分娩時の出血またはショックにより下垂体前葉に虚血性壊死を生じ,これにもとづく下垂体前葉機能低下症である。両者とも分娩後に発症するが,その臨床像は全くことなり,この間の鑑別は困難ではない(表1)。
産褥に合併する内分泌異常症候群としては,Chiari-Frommel症候群とSheehan症候群がある。前者は乳汁漏と無月経を主要症状とし,分娩後の視床下部機能障害によって発症すると考えられている。後者は分娩時の出血またはショックにより下垂体前葉に虚血性壊死を生じ,これにもとづく下垂体前葉機能低下症である。両者とも分娩後に発症するが,その臨床像は全くことなり,この間の鑑別は困難ではない(表1)。
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