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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科30巻12号

1976年12月発行

トピックス

思春期産科学における母児への障害

著者: 広井正彦1

所属機関: 1山形大学産科婦人科学

ページ範囲:P.1048 - P.1048

文献概要

 最近わが国でも性に対するモラルの低下から未婚者の妊娠や10歳代,とくに中学,高校生の妊娠・分娩が大きな社会問題となってきている。
 しかし,社会教育的な問題とは異なって,医学的にはとくに若年者の妊娠分娩が本人および生まれる児に悪影響を与えないかという観点から論じられなければならない.この点について従来より多くの報告がみられ,代表的な見解としてIsreal,Woutersz1)のごとく,「10歳代の産科学は一般産科学よりも大きな挑戦はない」として,その危険性を否定しているものと,Aznar,Bennett2)にみられるごとく,「母親と児に危険が増大する。だれもが10歳代初期の妊娠は心理学的にも,社会経済的にも,母体や胎児の観点からみても望ましいと考えていない」と強調しているものと,10歳代妊娠については両極端の意見が対立している現況である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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