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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科30巻3号

1976年03月発行

疾患の病態と治療 妊婦管理

糖尿病と妊娠

著者: 浜田宏1 豊田正治2

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学産婦人科学教室 2聖マリアンナ医科大学東横病院産婦人科

ページ範囲:P.203 - P.206

文献概要

 妊娠時の糖代謝はHCS,HGH,estrogen,progesterone,glucocorti—coid,thyroxineなどの内分泌環境の多彩な変動の下に,膵ラ氏島が肥大増殖してインスリンの分泌亢進がみられる一方,脂質,蛋白代謝の変調に伴うインスリン抵抗あるいは胎盤におけるインスリンの破壊,不活性化などによつて特異的な代謝相が形成されているものと考えられる。
 いわんや糖尿病妊婦または疑糖尿病妊婦においてはこれらの代謝変調がさらに複雑な修飾をうけるので,その病態生理についての解明はきわめて困難である。われわれも数年来この難解な命題について種々のアプローチを試みてきたが,本稿では糖負荷後の血中免疫インスリン反応(IRI—response)に関する若干の知見によつて病態生理の一端を紹介し,あわせて妊婦管理の要点について述べることとする。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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