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最近のホルモン測定法の進歩—とくにRadioimmunoassay法の産婦人科臨床への応用
著者: 谷沢修1
所属機関: 1大阪大学医学部産婦人科学教室
ページ範囲:P.265 - P.272
文献購入ページに移動 最近10年間における臨床内分泌学の進歩はめざましいものがあるが,その原因はホルモン測定法—とくにRadioimmunoassay (以下RIAと略す)の開発とその広汎な実用化によつてもたらされたといつても過言ではない。RIAは1959年Berson,Yalow1)がinsulin測定に始めて用いた方法であり,測定感度および特異性がきわめて高いことから注目をあびた。その後各種蛋白ペプチドホルモンの血中微量レベルの測定に応用され,さらに最近ではステロイドホルモン,視床下部ホルモン,下垂体後葉ホルモン,Prostaglandins,c-AMPなど低分子のホルモンもこれに高分子の蛋白を結合させることにより特異抗体を調製し,これを用いてRIAによる測定を行ないうるようになつた(表1)。さらにホルモン以外のdigitalis,morphinなどに至るまでRIAの手技が次々に用いられる傾向にあり,臨床的に生体内の微量物質の定量測定にRIAは欠かせない方法となつてきた。一方RIAの原理が応用され抗体の代りにホルモンと特異的に結合する蛋白を用いたり,組織・細胞のホルモン受容体を用いたCompetitive protein binding assayあるいはRadio-receptor assayが開発され,それぞれの目的に利用されている。
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