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疾患の病態と治療 卵巣とその周辺疾患・Ⅱ
卵巣腫瘍の早期診断の進歩—内視鏡
著者: 落合寛1 岩田嘉行2 武井宏澄2
所属機関: 1東京都済生会中央病院産婦人科 2川崎市立川崎病院産婦人科
ページ範囲:P.447 - P.451
文献購入ページに移動卵巣腫瘍の診断上問題になるのは, ①卵巣腫瘍と他疾患の鑑別 ②手術的適応の有無 ③良性か悪性かの鑑別等が考えられ,一般的にはレントゲン検査(HSG,PAG)超音波,ラジオアイソトープ検査が利用されているが,内視鏡検査(Laparoscopy・Culdo-scopy)を利用する方法はいまだにあまり普及していない。内視鏡検査は子宮外妊娠の診断,原因不明の下腹部痛の原因,あるいは不妊症における卵管や卵巣の形態や機能を知るうえでは日常欠かせない方法で,われわれも常用し,診断をより早く確実にという点でまことに有力な方法と考えている。特に近年は内視鏡の直視下に卵巣等の生検や,卵管避妊手術や,卵管剥離,排卵誘発のための切除や卵胞穿刺等の手術的方法も実施されるようになつてきた。今回は卵巣腫瘍の診断についての腹腔鏡応用の自験例を中心に述べてみたい。
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