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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科30巻6号

1976年06月発行

トピックス

婦人の卵巣のX染色体喪失と老化

著者: 広井正彦1

所属機関: 1山形大学産科婦人科学

ページ範囲:P.466 - P.466

文献概要

 哺乳動物の組織にみられる老化の現象は最近注目され,酵素,栄養,免疫,遣伝子の領域よりも広範囲に検討されてきている。一方,人の卵巣における老化は,婦人の閉経にみるごとく明らかであるが,また,高年齢出産者の新生児にはDown症候群,Edwards症候群,Patau症候群のごとく,染色体異常をみる症候群が多頻度にみられることからも,老化が生物学的にいろいろの変化を起こしていることが推察される。
 すでにCourt-Brownら1)は,人間の体細胞の染色体異数性に関係したデーターを集積したが,老婦人では血球にX染色体が減少し,老年男子ではY染色体が減少することを認めた。婦人でみると,XO細胞は55歳の年齢で4.5%にみられるといわれるが,この頻度についても報告者により,まちまちである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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