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特集 ME--最近の話題
超音波診断の安全性についての考え方
著者: 前田一雄1
所属機関: 1鳥取大学医学部産科婦人科学
ページ範囲:P.623 - P.627
文献購入ページに移動 最近の超音波診断法の普及はたいしたものである。それというのも超音波による診断技術と診断装置がすばらしく進歩してきたからであり,また超音波による診断法が理論的にもすぐれていて,軟部組織であってもその界面の位置や動きを検出することができるという,他にない特質をそなえているからである。超音波診断法のうち,反射法Aモードは身体内の距離をひずみなしに計測でき,またBモード(超音波断層法)ではAモードの特質とともに,身体の断面をグラフィックに描出できるという,すばらしい特長をもっていて,産科婦人科領域での視覚的診断に不可欠な技術となっている。一方,超音波ドプラ法による胎児心拍検出器が,産科領域の診断にひき起こした画期的な改善は忘れることができない。超音波ドプラ法,反射法は互いに相まって産科婦人科診療を一挙に進歩させたのである。しかも,この際にX線のような電離放射線を用いる必要がないことは,この診断法を利用するときに大きな安心感を与えてきた。
超音波診断法を産科に導入するにあたっては国外ではBishop1),Bernstine2),あるいはHellman3)といった人たちが臨床的に検討して,新生児の異常は増加しないことを確かめ,わが国でも応用の初期,1968年ごろに妊娠中に応用しても新生児に異常を発生しないことが報告されている。
超音波診断法を産科に導入するにあたっては国外ではBishop1),Bernstine2),あるいはHellman3)といった人たちが臨床的に検討して,新生児の異常は増加しないことを確かめ,わが国でも応用の初期,1968年ごろに妊娠中に応用しても新生児に異常を発生しないことが報告されている。
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