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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科31巻1号

1977年01月発行

指標

LH-RHに関する最近の動向と将来の問題点

著者: 有村章1

所属機関: 1Tulane大学医学部内科学教室

ページ範囲:P.5 - P.14

文献概要

 視床下部のLH放出ホルモン(LH-RH)の構造が明らかにされ,合成されてから1,2,3),すでに5年になる。合成LH-RHが入手できるようになったので,その基礎研究が盛んに行なわれ,臨床面では視床下部,下垂体異常による性腺機能低下症の診断と治療に利用しようと試みられている。この5年間の研究報告ははなはだしい数にのぼり,いくつかのすぐれた総説も発表されている4,5,6)。ここでは,この急速な進歩をとげつつあるLH-RH研究のうち,特に1973年以降の歩みについて述べてみたいと思う。
 この論文は,おそらく臨床家の方々が主として読まれると思うので,LH-RHの臨床研究に重点を置くべきかも知れないが,動物実験で得られた結果が臨床応用に発展し,基礎研究中の観察が臨床病理の解明に有力なヒントを与えたり,さらに,LH-RHを疾患の治療に有効に役立てるため,その投与法に有益な指針を与えるので,基礎実験についても臨床面と同程度の重点を置き,双方を関連させながら話を進めてみたいと思う。文中に出てくるLH-RHは,特に断わりのない限り合成品のことである(図1)。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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