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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科31巻1号

1977年01月発行

症例

子宮内リステリア感染症例

著者: 相馬広明1 吉田啓治1 又吉国雄1 金兌貞2

所属機関: 1東京医科大学産婦人科 2東京医科大学中央検査科細菌

ページ範囲:P.85 - P.90

文献概要

 リステリア感染症はリステリア菌Listeria monocyto—genesによって惹起される疾患であるが,本菌は元来野生動物や家畜動物にも広く分布しており,ことに鳥や家畜動物,実験動物にも本症が生ずるだけでなく,ヒトにも直接感染する。通常成人や小児では髄膜炎型が多いが,それが妊娠中ならば重篤な子宮内感染を起こすことが知られている。その罹患動物はヒトを含めて牛,羊,山羊,家兎,モルモット,チンチラなどの報告例があり,そのために流・死産を起こしたり,早産児も胎児敗血症性肉芽腫症を起こして出生後数日以内に死亡することが多い。
 本邦におけるリステリア感染による胎児敗血症例は明石ら(1960)と私どもの例(1962),永井ら(1967),我妻ら(1971)の4例があるにすぎない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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