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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科31巻11号

1977年11月発行

文献概要

臨床メモ

妊婦の尿中エストリオール測定の意義

著者: 竹内久彌1

所属機関: 1天堂大学医学部産婦人科学

ページ範囲:P.937 - P.937

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 いわゆる胎盤機能不全の診断のために尿中エストリオールの測定に期待がかけられ,半定量用の簡易測定キットの市販でスクリーニングは可能な現状にある。ところが,必要に応じて測定した値をどのように読むかは実際上なかなかに難かしい点もあり,とくにこれが胎盤機能以外の因子で変動することが問題といえる。異常低値の原因としては,無脳児か,その他の大きな奇形をまず第一に考えるべきであり,次に母体への副腎皮質ホルモン投与,ある種の胎盤機能不全,胎児の原発性副腎発育不全を考える。
 ところで,このエストリオール測定を全妊婦に施行したら,その診断的価値はどんなものであろうか。オーストラリアのメルボルン大学でのデータをDeanら(Brit,Med.J.1,257,1977)の報告でみると次のようになる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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