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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科31巻11号

1977年11月発行

文献概要

特集 妊娠時の生理--その適応と異常 Ⅲ.適応異常とその周辺疾患

妊娠と黄疸

著者: 百瀬和夫1 森本敬三2

所属機関: 1東邦大学医学部産婦人科教室 2東京都立荏原病院産婦人科

ページ範囲:P.1014 - P.1016

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 肝臓はその巨大な容量と複雑な機能により,体内における生産工場と浄水場の役割を余裕をもって果たしているように思われる。しかし妊娠時における負担の増大は,肝機能を最大限に近く発揮させて,ようやくバランスを保たせているのではなかろうか。幾つかの検査法で,その値は正常の上限に近いか,あるいは時にそれを僅かに越えていることからもうかがえる。ホルモン漬とも例えられる多量のホルモン分泌,母児の代謝に加えて,貧血,栄養障害,過労,中毒,感染などにより,肝機能—代謝の平衡は破れて,急激な崩壊に至る可能性が秘められている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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