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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科31巻11号

1977年11月発行

文献概要

ひとくちメモ

肥満婦人は子宮癌になりやすいか

著者: 相馬広明1

所属機関: 1東京医科大学産婦人科

ページ範囲:P.1024 - P.1024

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 子宮体癌患者症状のtriadとして,肥満,高血圧,糖尿病があげられているが,肥満婦人はとくに閉経後子宮癌にかかりやすいとすれば,それはなぜであろうか。
 Twombleyら(1961)の報告では,体重150ポンド以上の婦人では,14C-E2の24時間排出量56%がと減少しているのに対し,体重150ポンド以下の婦人では68%の放出を示した。これは肥満婦人ではエストロゲンの貯蔵が増していると解せられるが,しかしエストラダイオール(E2)をより速やかに代謝するとも解せられる。そして肥満は内分泌疾患のためではなくて,むしろ脂肪貯留エストロゲンの長期にわたる低レベル放出のためであろうという。そのためにはWynderら(1966)は肥満のコントロールが子宮内膜癌の予防に役立つ重要な因子となるかもしれないとのべている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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