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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科31巻12号

1977年12月発行

文献概要

疾患の病態と治療 ハイリスクベビー

高ビリルビン血症

著者: 武木田博祐1

所属機関: 1神戸大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.1113 - P.1119

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 一般に新生児期にみられる黄疸の大多数はいわゆる生理的黄疸である。ところが,なかには新生児期の黄疸が「生理的」範囲を越えて進行性に増強し,新生児高ビリルビン血症,さらには,核黄疸に移行し,新生児の生命や精神神経学的発達に重大な影響を与えるハイリスクのものがある。ところで,ここでいう生理的黄疸という呼び方が果たして妥当であるかどうか,黄疸の強さがどの範囲を越えれば新生児重症黄疸と称すべきか,議論の余地があるが,この点に関し,近年,新生児黄疸の合併症として核黄疸を惹起する危険性のある状態を新生児重症黄疸と呼ぶべきとする意見が多い。一方,血清ビリルビン値のみが核黄疸の発生を左右する単独要因でないことは周知のとおりであるが,血清ビリルビン値を重視する立場にたてば,新生児高ビリルビン血症と呼ぶ方がより合理的であろう。
 さらに,臨床上,新生児黄疸が"physiologic"か"pathologic"かを正確に診断することは困難な場合があり,Gartnerなど1)のphysiologic jaundiceというよりむしろdevelopmental hyperbilirubine—miaと呼ぶべきであるとする意見もある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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