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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科31巻12号

1977年12月発行

疾患の病態と治療 ハイリスクベビー

妊娠合併症とハイリスクベビー

著者: 松浦俊平1

所属機関: 1京都大学医学部婦人科学産科学教室

ページ範囲:P.1125 - P.1128

文献概要

 合併症を持つ妊産婦から生まれてくるハイリスクベビーについて考える場合,合併症が母体内部環境の変化を介して児に間接的な影響を及ぼしたものか,母体疾患の病因なり病態そのものが,胎盤・胎児に直接的に働いてハイリスクベビーの成因となったものか,あるいは合併症に対し必要に迫られて適用する検査,治療などが成因として関与したものか,などの面から問題を取りあげねばならないだろう。さらに,いわゆるハイリスクベビーの概念とは異なるが,合併症によっては出産後の育児能力の欠陥が児にとっての大きなriskとなることもある。
 妊娠合併症といっても実際上多種多様で,同一疾患の場合でも症状の軽重,罹患時期などによって異なる影響を児に及ぼすこともあり,必ずしも一律に考えられないとは思うが,その影響のしかたを上記のような四つのカテゴリーに大別し(表1),その主なものについて概説してみたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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