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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科31巻5号

1977年05月発行

臨床メモ

ピルと妊娠

著者: 竹内久彌1

所属機関: 1順天堂大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.386 - P.386

文献概要

 偽妊娠療法ということばを持ちだすまでもなく,同様なステロイド負荷条件から,ピル服用と妊娠とは,似た身体症状をひきおこすことがある。
 van Thielら(Gastroenterology 71;232,1976)は,健康婦人の月経中,ethinyl estradiol単独服用中,およびmethisterone+ethinyl est—radiol合剤(ピル)服用中の3種類の条件下における食道下部括約筋圧,胃液酸度,血清ガストリンを測定した。その結果,胃液酸度と血清ガストリンはどの条件下でも差がみられなかったが,食道下部括約筋圧はピル服用時に有意に低下することが判明したという。すなわち,プロゲステロンがエストロゲンと同時に作用すると,食道下部括約筋は弛緩することになり,これは妊娠中に良くみられる胸やけや吐出の原因と考えることができよう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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