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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科31巻5号

1977年05月発行

文献概要

トピックス

動脈管開存症の薬剤による治療

著者: 田部井徹1

所属機関: 1国立病院医療センター・産婦人科

ページ範囲:P.410 - P.410

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 ヒトの新生児では,生後数時間以内に動脈管の機能的閉鎖がおこる。しかし,動脈管の閉鎖が直接どのような因子によっておこるのか詳細は不明である。新生児の病的状態,たとえば低酸素症,低出生体重児などの場合には,動脈管の閉鎖が遅延することがしばしばみられる。一般に,新生児の動脈管開存症は,心肺機能異常を有する呼吸窮迫症候群(RDS)に合併することが多く,しばしば児は重篤な症状を示す。
 従来,主な治療法として外科的手術が行なわれてきたが,新生児に対しては手術の侵襲が大きく危険率が高かった。最近,プロスタグランディン合成阻害剤であるインドメサシン投与により新生児の動脈管の開存を薬物的に治療し得ることが提唱されている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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