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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科31巻5号

1977年05月発行

疾患の病態と治療 日常診療の再検討

帝王切開の適応

著者: 福島穣1

所属機関: 1名古屋保健衛生大学

ページ範囲:P.445 - P.448

文献概要

 近代医学の進歩に伴い,帝王切開術は技術的に安定度の高い急速遂娩法として賞用されているが所詮はlaparotomy開腹術である以上,母児双方に対する侵襲は他の経腟分娩方式よりも増大する危険を孕んでいることを忘れてはならない。したがって安易な帝切の乱用は厳戒すべきであるが,他方遮に無にこれを回避しようとして無謀な経腟分娩を強行し,児を失ったり,永久的な損傷をあたえる結果を招いたり,母体にも重篤な傷害を及ぼすことはもはや許されぬ暴挙である。「産科学は曲芸acrobatではない」ことを重ねて強調したい。この観点から私達が実践している帝王切開術の諸相について記述する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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