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産婦人科の臨床において,人類遺伝学あるいは臨床遺伝学の立場から考える問題はいろいろある。これは三つに大別することができよう。その第1は,婦人科として対象となる女性そのもの,すなわち個体の遺伝的背景に基づく問題,あるいは不妊,流産などを含め,一応婦人科というカテゴリーの中での疾患そのものである。第2は産科としての問題で,母体の遺伝子型と胎児の遺伝子型の関係において生ずる問題と,新生児にみられる遺伝性疾患,染色体異常などに関する問題である。これらについては成書にも書かれ,また新しい研究がぞくぞくと発表されているし,ここで詳述することは不可能である。
ここでは,第3の問題として考えなければならない家族計画としての遺伝相談を主に解説したい。そして,これまでの医学で考えてくることのなかった新しい倫理的,道徳的,社会的な諸問題と考え合わせつつ,遺伝学の臨床における応用の側面を明らかにする。
ここでは,第3の問題として考えなければならない家族計画としての遺伝相談を主に解説したい。そして,これまでの医学で考えてくることのなかった新しい倫理的,道徳的,社会的な諸問題と考え合わせつつ,遺伝学の臨床における応用の側面を明らかにする。
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