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疾患の病態と治療 転移
転移の診断—転移性肺腫瘍のX線診断から
著者: 河野通雄1 松本寿之介1 木村修治1
所属機関: 1神戸大学医学部放射線医学教室
ページ範囲:P.489 - P.497
文献購入ページに移動転移性肺腫瘍のX線像は悪性腫瘍細胞が腫瘤としてみとめられる結節影をとる場合と,血管,気管支周囲,小葉隔壁,臓側胸膜などのリンパ管の中に浸潤した,いわゆる癌性リンパ管症7)を示す線状影や不整な索状影を呈する場合とに分けられている。結節影と一言にいっても,粟粒大より手拳大以上のものまで,また数も単発性より無数にみられるものまでさまざまである。腫瘤影の境界,辺縁に関しては膨張性の増大傾向を示す境界鮮明で,辺縁整またはnotch signを示すものと,浸潤性の進展様式を示す境界不鮮明で,spiculationを示すものとがある。
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