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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科31巻7号

1977年07月発行

特集 産婦人科における凝固線溶系異常

ヘパリンの線溶系に対する効果

著者: 中林正雄1 荻野雅弘1 金子義晴1 丹羽つた子1 佐藤和雄1 坂元正一1 武田泰彦2

所属機関: 1東京大学医学部産科婦人科学教室 2コロラド大学医学部内科

ページ範囲:P.589 - P.598

文献概要

 heparinは古くから抗凝固剤として広く使用されているが,最近DICの治療としてheparinが使用されるようになって以来,その凝固系および線溶系に対する効果に興味がもたれてきている。
 heparinの凝固系に対する作用機序については,すぐれた論文が数多くある1〜5)。heparinは,その作用発現に関係するcofactorであるantith—rombin ⅢとともにF-lXa,F-Xa,thrombinの活性を抑制するといわれている。一般にantithrom—bin Ⅲは生体内で血中の活性化凝固因子とゆっくり結合し,それらの活性を抑制するが,heparinの存在下ではその反応速度が非常に速くなり,そのためにheparinの抗凝固作用があらわれるものと考えられている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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