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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科31巻7号

1977年07月発行

薬の臨床

産婦人科領域におけるCephacetrileの基礎的臨床的研究

著者: 松田静治12 丹野幹彦12 柏倉高12

所属機関: 1順天堂大学医学部産科婦人科学教室 2江東病院産婦人科

ページ範囲:P.645 - P.654

文献概要

 近年β—lactam環を有するペニシリン系およびセファロスポリン系抗生剤の開発が盛んである。セファロスポリン系抗生剤についていえば,7—aminocephalosporanic acidを基にして合成セファロスポリンが次—と開発され臨床的に広く使用されるに至っている。この7—amino—cephalosporanic acidは,ペニシリンの母核である6—aminopenicillanic acidと非常に似た構造を持ち,この構造類似性が両薬剤の作用機序を同じものとすると同時に,ある種の細菌では,両薬剤に対する交叉耐性が成立したり,あるいは,両者を分解する酵素が産生されたりする。しかし一方,このわずかな構造の差が両者の抗菌スペクトルの差を生ずることにもなる。
 ここに報告するCephacetrile sodium (CEC)は,1965年スイスCiba-Geigy社で開発された新しい注射用合成セファロスポリン剤で化学名は,Sodium 7—(Cyanoacetamido)−3—(hydroxymethyl)−8—oxo−5—thia—1—azabicyclo〔4,2,0〕oct−2 ene−2—carboxylate acetate(ester)である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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