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胎児奇形とα—fetoprotein
著者: 広井正彦1
所属機関: 1山形大学医学部産科婦人科学教室
ページ範囲:P.690 - P.690
文献購入ページに移動 胎児性の蛋白であるα—fetopro—tein (以下AFP)は産婦人科領域においても広く応用されてきている。とくに産科領域では胎児の神経葉の障害には母体血中や羊水中のAFPが高値を示すことから,そのスクリーニングとして利用されている。
最近,Clarkeら1)は妊娠初期での母体血中のAFPは正常値を示したが,妊娠の経過が進行するにつれ上昇する例があることを報告している。これらのうち妊娠15週以降では母体血中AFPは腹壁破裂で4例中全例高値を,羊水中でも4例中3例が高値を示したが,胃腸管の狭窄,横隔膜ヘルニアなどで神経葉の障害を合併せず,多胎妊娠でない例では全例正常範囲を示したとのべている。
最近,Clarkeら1)は妊娠初期での母体血中のAFPは正常値を示したが,妊娠の経過が進行するにつれ上昇する例があることを報告している。これらのうち妊娠15週以降では母体血中AFPは腹壁破裂で4例中全例高値を,羊水中でも4例中3例が高値を示したが,胃腸管の狭窄,横隔膜ヘルニアなどで神経葉の障害を合併せず,多胎妊娠でない例では全例正常範囲を示したとのべている。
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