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文献概要
疾患の病態と治療 女性のバイオリズムとその異常
卵胞のライフスパン
著者: 鈴木秋悦1
所属機関: 1慶応義塾大学医学部産婦人科学教室
ページ範囲:P.789 - P.793
文献購入ページに移動 最近,排卵誘発剤による卵巣の過剰刺激効果が,多胎妊娠との関連で問題となり,卵胞発育の調節機序が,改めて関心を呼んでいる。
卵胞のライフスパンを解明することは,生殖生物学領域における長い間のテーマであったが,従来の報告は,主として,個々の卵胞の各発育段階の形態変化を経時的に観察した研究で,卵巣組織内の卵胞群の量的な動態,卵子との相関における閉鎖卵胞発生の機序あるいは卵胞液の生化学的組成の分析など,いずれも排卵現象の基本的な問題は未解決のまま今日に及んでいる。しかし,ようやく最近のホルモンレセプター概念の導入あるいは微量分析による卵胞液の解析などを通じて,卵胞のライフスパンが次第に明らかにされてきている。
卵胞のライフスパンを解明することは,生殖生物学領域における長い間のテーマであったが,従来の報告は,主として,個々の卵胞の各発育段階の形態変化を経時的に観察した研究で,卵巣組織内の卵胞群の量的な動態,卵子との相関における閉鎖卵胞発生の機序あるいは卵胞液の生化学的組成の分析など,いずれも排卵現象の基本的な問題は未解決のまま今日に及んでいる。しかし,ようやく最近のホルモンレセプター概念の導入あるいは微量分析による卵胞液の解析などを通じて,卵胞のライフスパンが次第に明らかにされてきている。
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