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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科32巻1号

1978年01月発行

文献概要

新しい視点をさぐる Aging

Agingと術前術後管理

著者: 玉熊正悦1

所属機関: 1東京大学医学部第1外科学教室

ページ範囲:P.27 - P.30

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 加齢とともに臓器や細胞の機能が次第に減退してゆく(老化・老衰)機序にComfort (1956)は,自動車の摩滅現象と同じ推論でwear and teartheoryをあげたが,その後Curtis (1964)は,放射線照射による生存日数短縮実験に基づいて体細胞突然変異累積説を提唱し,老化の生化学的研究に一つの転機をもたらした。
 その後OH—,OH2—など細胞呼吸の過程やX線照射で生じるfree radicalsとそれによるmicro—lesion,生体高分子間にcross linkageと呼ばれる架橋結合が生じて一種のfrozen metabolic poolが増し,細胞生活が阻害される,などいろいろな異常が注目されている1)。生体の構成成分は,日々に生まれかわり動的平衡(Schoeuheimer1941)の状態にあるが,若い間はその代謝の流れがよどみなく進展するのに対し,老人ではあたかも沼地の流れのように沈滞してくるとし,"加齢とはinert materialの蓄積である"としたWarrenの言葉はagingの本質を端的に表現しているようである2)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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