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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科32巻1号

1978年01月発行

綜説

HB抗原の母児間感染について

著者: 井庭信幸1 梅沢潤一1

所属機関: 1県立倉吉厚生病院産婦人科

ページ範囲:P.59 - P.61

文献概要

 1965年Blumberg1)がオーストラリア抗原(Au抗原)を発見して以来,B型肝炎の実体が明らかにされつつある。B型肝炎の血液中にはHBcAg (B型肝炎,core抗原),HBsAg (B型肝炎surface抗原)の2種類と最近Margius8)によって発見されたe抗原を加えた3種類が存在する(表1)。
 最近までよくみられた輸血後の肝炎はHB抗原の関与が考えられていたが,1972年以来日赤でHB抗原の検査実施により,約50%の減少をみている。現在までの研究成果によると,HB抗原陽性者の一部は将来,慢性肝炎→肝硬変→ヘパトームという経過をたどるといわれており,産科領域でもHB抗原の母児間感染について注目されている。当科において妊婦と新生児臍帯血のHBs抗原を測定し興味ある成績が得られたので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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