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特集 手術とFunctional Anatomy Ⅲ.腟の手術
瘻に対する手術
著者: 西村敏雄1 松浦俊平1
所属機関: 1京都大学医学部婦人科学産科学教室
ページ範囲:P.817 - P.819
文献購入ページに移動Ⅰ.膀胱腟瘻に対する手術 operation for vesico-vaginal fistula
膀胱腟瘻からの尿瘻出が持続的になると,膀胱の尿貯蔵機能と排尿機能がともに失われる。したがって修復手術はこの両機能の回復を目的として行なう。
手術は瘻周囲の炎症症状が消褪した6ヵ月以後に行なう。瘻孔の周囲を0.5〜0.75cm位隔たった腟壁に円形に切開を加え,spatium vesico vaginaleの層で膀胱壁を剥離するが,膀胱壁自体の瘢痕形成は一般に少なく,この瘢痕の少ない治癒傾向の強い膀胱壁の瘻口を閉じることを主眼に手術を進める。剥離した膀胱面を,膀胱の瘻口縁が膀胱内に内反して縫い込まれるように,瘻口縁に近い膀胱壁同士にクローミックカットグートをかけて縫合する。さらに第2層縫合をそれぞれの外方に糸を通して行なう。この場合少しの壁の緊張もあってはならず,そのためには瘻口を牽引している周囲の癒着はすべて切離し,膀胱壁に十分な移動性を得ておくことが大切である。
膀胱腟瘻からの尿瘻出が持続的になると,膀胱の尿貯蔵機能と排尿機能がともに失われる。したがって修復手術はこの両機能の回復を目的として行なう。
手術は瘻周囲の炎症症状が消褪した6ヵ月以後に行なう。瘻孔の周囲を0.5〜0.75cm位隔たった腟壁に円形に切開を加え,spatium vesico vaginaleの層で膀胱壁を剥離するが,膀胱壁自体の瘢痕形成は一般に少なく,この瘢痕の少ない治癒傾向の強い膀胱壁の瘻口を閉じることを主眼に手術を進める。剥離した膀胱面を,膀胱の瘻口縁が膀胱内に内反して縫い込まれるように,瘻口縁に近い膀胱壁同士にクローミックカットグートをかけて縫合する。さらに第2層縫合をそれぞれの外方に糸を通して行なう。この場合少しの壁の緊張もあってはならず,そのためには瘻口を牽引している周囲の癒着はすべて切離し,膀胱壁に十分な移動性を得ておくことが大切である。
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