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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科32巻12号

1978年12月発行

トピックス

産婦人科領域におけるレーザー光線の臨床応用

著者: 田部井徹1

所属機関: 1国立病院医療センター・産婦人科

ページ範囲:P.994 - P.994

文献概要

 医学の分野でもレーザー光線の研究や応用が最近盛んに行なわれはじめた。とくに臨床各分野においての実用化が試みられている。たとえば一般外科,脳外科,整形外科,耳鼻科などの領域における各種の手術,眼科における網膜剥離の凝固および形成外科における血管腫切除術などにレーザー光線あるいはレーザーメスが使用されている。レーザー光線(Laser)とは,強力なエネルギーを有する,波長のそろった不可視赤外線であり,その名称は,"light amplification by stimulated emission of radiation"の頭文字からとった合成語に由来する。レーザー光線の特徴は,強力なエネルギーを有する光線が,短期間に一定方向に発射されるので,照射された生体組織の液体成分は瞬問的な高温のために気化し,組織の破壊が起こる1)。医療に使用されるレーザー光線の種類には,アルゴン,イットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)および炭酸ガスによるものなどがあり,それぞれ波長や出力が違うため,多少用途が異なる。レーザー光線が生体に及ぼす影響については,現在まで数多くの業績がある2)が,なかでも,レーザー光線を生体に照射しても,組織の悪性化は起こらなかったという報告3)は興味深い。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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