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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科32巻3号

1978年03月発行

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トピックス

喫煙は閉経を早める

著者: 広井正彦1

所属機関: 1山形大学医学部産婦人科学

ページ範囲:P.191 - P.191

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 近年,初経の早発化とともに閉経の遅発化が指摘されてきている。この閉経の時期を左右するものとして,人種,結婚状況,経産回数,社会経済などの因子が考えられている。しかし,わが国でも婦人の喫煙者が増加し,胎児に悪影響があることは知られているが,タバコが生殖現象のうち妊孕性の低下,すなわち卵巣機能に与える影響については判明していない。
 卵巣機能に悪影響があるとすれば閉経の時期に関係し,早期に閉経をきたすことになる。この点につきJickら2)は1972年に24か所のボストン地区の病院に入院した25,000人(study I)と7ヵ国に入院した32,000人(study Ⅱ)について詳細に検討した。このうち44〜53歳以内の婦人で手術により閉経となった例や喫煙の状態のはっきりしない例を除外し,前者は2,143名,後者1,391名について分析して検討した。なお喫煙の状態については,今までのんだことがない,以前に1年以上のんだことがあるが現在はのんでいない,現在喫煙しているが1日1/2箱程度,1日1箱以上の4群にわけた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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