原著
Progesterone−3—oxime-BSAを使用したprogesteroneのradioimmunoassay
著者:
河野前宣1
王志洪1
森淳躬1
石丸忠之1
三浦清巒1
山辺徹1
所属機関:
1長崎大学医学部産科婦人科学教室
ページ範囲:P.303 - P.307
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Progesteroneの測定は,Hooker-Forbes1)の生物学的測定法に始まり,Zander & Simme2)の比色法による化学的測定法,Woolever & Goldfien3)のdouble isotopic dilution methodおよびvan der Molen & Groen4)のgas liquid chromatographyによる測定法,さらにMurphy et al.5)によるcorticoid steroid binding glo—bulin (CBG)を用いたcompetitive protein binding assay (CPBA法)などにより行なわれていたが,これらの測定法は莫大な時間と熟練および多量の血清が必要なために,臨床応用は困難であった。しかし,Diamondet al.6)によって妊娠モルモット血清中に発現されたprogesterone binding protein (PBP)を利用したCPBA法の出現によって,これらの問題点は著しく改善された。さらにAbraham et al.7)によってradioimmunoas—say (RIA)が試みられてからRIAは急速な進歩をとげKitも出現するに至っている。
Progesteroneは,産婦人科臨床医にとってestradiolと並ぶ重要なsex steroidsであり,卵巣の黄体機能や妊娠中の胎盤機能を知る上で重要な指標となる。