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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科32巻5号

1978年05月発行

新しい視点をさぐる 薬物療法のBlind Spots

抗癌剤

著者: 千原勤1

所属機関: 1愛知県がんセンター婦人科

ページ範囲:P.343 - P.346

文献概要

 癌の治療法には外科的手術,放射線照射,薬物療法の3種がある。いずれの治療法にも各々適応と限界がある。局所療法としての手術,照射の有効なことは異論のないところである。しかし癌がある程度増殖播種したり,骨盤外に転移をきたした場合には抗癌剤による化学療法や免疫療法の登場となる。
 絨毛性腫瘍は現在化学療法が奏効する腫瘍であるので化学療法がfirst choiceとされており,その方式も定型的なものがあり,今さら紹介の必要はないであろう。しかし他の性器癌では化学療法は期待どおりでないことが多く,その評価はまちまちであった。確かに抗癌剤の多くは固型癌に効果が少ない。近年抗癌剤とその投与法の進歩改良によって,転移増殖を起こした癌に対して有効な手段であることが認められるようになってきている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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