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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科32巻6号

1978年06月発行

指標

レセプター病—睾丸女性化症候群と"Gonadotropin-Resistant Ovary"Syndromeをめぐって

著者: 仲野良介1

所属機関: 1和歌山医大産科婦人科学教室

ページ範囲:P.395 - P.398

文献概要

 従来の臨床内分泌学は主として体液中のホルモンレベルを測定することにより,内分泌疾患の診断と治療に資することを目的として進歩,発展してきた。古くは尿中ホルモンのパイオアッセイ,ケミカル・アッセイが,また近年においては血中ホルモンのラジオイムノアッセイがホルモン測定手技の中心となってきた。このように内分泌学の関心の中心は内分泌器官から分泌される体液中のホルモン・レベルにあったわけであるが,最近になってホルモンの分泌には異常はないが,その作用機構の異常によってある種の内分泌疾患の生ずることが注目されるようになってきた。すなわち,ホルモン不応症,レセプター異常症,レセプター病などと呼ばれるものであるが,その定義あるいは疾患概念はいまだ明確にされていない(図1)。
 本稿では,レセプター病の概念を提示したうえで,特に産科婦人科領域に関係の深いものとして睾丸女性化症候群と"gonadotropin-resistant ovary"syndromeについて概説を試みたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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