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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科32巻7号

1978年07月発行

新しい視点をさぐる 放射線診療のBlind Spots

骨盤血管造影(PAG)と子宮卵管造影(HSG)との同整位撮影法の利点

著者: 川島吉良1

所属機関: 1浜松医科大学産科婦人科学

ページ範囲:P.491 - P.495

文献概要

Ⅰ.子宮卵管造影法と骨盤血管造影法の盲点
 まず初めに2枚の写真を供覧しよう。図1は同一患者の同一時期に引き続いて撮影した子宮卵管造影写真であるが,aとbとではまるで違う。この患者は産後2ヵ月経っても出血が止まらないためPAGとHSGとの同整位撮影を行なった。自然位のまま撮影したのが,図1a,子宮卵管造影注入器を装着したまま子宮を長軸水平方向に約500gの力で牽引固定して撮影したのが図1bである。後者の写真の方が多くの情報を読み取ることができるので診断的価値は大きい。
 このような現象は子宮の解剖的・機能的特徴から当然起こりうることなので,子宮造影にあたっては常に心がけておかねばならない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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