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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科32巻8号

1978年08月発行

指標

胎盤性Sulfatase欠損症の基礎と臨床

著者: 田部井徹1

所属機関: 1国立病院医療センター産婦人科

ページ範囲:P.535 - P.544

文献概要

 妊娠末期の母体尿中estriol (以下E3と略す)排泄量が,胎児胎盤機能を反映する有力な指標とされているのは,E3生成に胎盤のみならず胎児副腎,肝臓が関与しているからである。Diczfalusy一派1)によって,fetoplacental unitの概念が導入されて,胎児胎盤系におけるE3の生合成過程が明らかになった。図1は,母体尿中に排泄されるE3の生合成過程の概略を示した。この図に示すごとき代謝系よりすれば,母体尿中E3排泄を左右する因子は,
 1)胎児副腎からのDehydroepiandrosteronesulfate (以下DHA-Sと略す)産生能,2)胎児肝臓の16α—Hydroxylation能,3)胎盤のSulfatase活性能および4)胎盤のAromatization能が関与している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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