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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科33巻12号

1979年12月発行

FIGO TOPICS 私が感銘を受けた講演

LH-RHに関する最近の進歩/胎児性分化の比較考察

著者: 加藤順三1

所属機関: 1帝京大学医学部産婦人科学

ページ範囲:P.955 - P.955

文献概要

■Basic Aspects of the Hypathalomo-Pituitary Axis
 膨大な情報が提供された今回のFIGO大会や関連学会の一部だけしか,きいたりみたりできなかったが,印象の強かったものの1つとして,LH-RHに関する最近の進歩があった。
 Free Communication (FC 55 A)でのSchally教授ら最先端の研究発表がキャンセルされてしまったのは残念であったが,幸いにも教育講演で綜括的にうかがうことができた。LH-RHの作用基と結合基とが明瞭に分離され,また,アミノ酸を入れかえたり,組みかえたりしてLH-RH analogがまるで魔術のように続々と開発されてくる状況が紹介されたのは,感無量であった。というのは,小林隆先生の教室のいわゆる6研にいたときは,まさにLH-RFの実証をめぐって,McCann研などと激しく先陣争いが行なわれている真中におり,大きな歴史のうねりの目撃者の一人であったからだ。それにしても,ニューオリンズでのMatsuo,Babaの日本人グループによるLH-RHの構造決定が,ついこの間だと思えるのに,その進歩の早さは,今さらながら驚異であり,ある種の恐れを感じたのは小生だけであろうか。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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