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両側卵巣摘除後にみる卵巣腫瘍を伴う症候群
著者: 広井正彦1
所属機関: 1山形大学医学部産婦人科学
ページ範囲:P.964 - P.964
文献購入ページに移動 婦人科の手術の際に,一側の卵巣を残したり,明らかに健常組織と思われる卵巣の一部を残した場合に,だいたい5年以内に,下腹部腫瘤や疼痛などで再手術により,遺残した卵巣が多嚢胞性嚢腫や出血黄体,そ.の他の卵巣の病的状態になっていることにまれに遭遇することがある。このような場合,75%は慢性の下腹痛によるものであるが,残りは無症状で経過し,中には骨盤内に広範囲に癒着をしていても卵巣機能を十分保持しているものがある。こめ場合,残存卵巣症候群(residual ova—ries syndrome)としてすでによく知られている事実である1)。
しかし,婦人科の手術の際に,子宮摘出か否かは別として,明らかに両側卵巣を摘出したにもかかわらず,下腹部に触知する腫瘍があり,手術により摘出後に卵巣由来による腫瘍であることが確認される場合がある。この際には,残存卵巣症候群とは明らかに異なるもので,(ova—rian remnant syndrome)として区別される。
しかし,婦人科の手術の際に,子宮摘出か否かは別として,明らかに両側卵巣を摘出したにもかかわらず,下腹部に触知する腫瘍があり,手術により摘出後に卵巣由来による腫瘍であることが確認される場合がある。この際には,残存卵巣症候群とは明らかに異なるもので,(ova—rian remnant syndrome)として区別される。
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