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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科33巻4号

1979年04月発行

文献概要

症例

胎児臀部奇形腫(Sacrococcygeal teratoma)とその胎盤

著者: 相馬広明1 斉藤俊樹1 菊池献1 新井克己1 高山雅臣1 吉田啓治1 寺田国昭1

所属機関: 1東京医科大学産婦人科

ページ範囲:P.303 - P.307

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 急性羊水過多症はしばしば胎児異常を合併することが多い。その中にあって極めてまれではあるが,胎児腎部奇形腫,正しくいえば胎児尾仙骨部奇形腫(Sacrococ—cygeal teratoma)合併例がある。その腫瘍の大きさには種々あるが,通常子宮内で屈位にある胎児にとって腫瘤は後進部に位するので産科的障害は比較的少なく,生後の摘出術に興味が向けられている。
 私どもの2例は,いずれも急性羊水過多を合併し,妊娠29週と33週で死産した。さらにこのような腎部奇形腫を伴った場合の胎盤についての記載はほとんどないといってよいが,その胎盤についても組織学的,電顕的に観察し,特徴的な所見を得たので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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