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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科33巻5号

1979年05月発行

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トピックス

早発卵巣不全症

著者: 広井正彦1

所属機関: 1山形大学医学部産婦人科学

ページ範囲:P.360 - P.360

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 1971年,Seleら1)は初経や第2次性徴の発現年齢も正常範囲内であり,身体的な発育も何ら障害がないにもかかわらず,30歳以前に続発性無月経となり,以後閉経に至ってしまうような症例をpremature ova—rian failure (早発卵巣不全症)と名づけた。この場合にはgonadotropin高値,estrogen低値を示し,卵巣ではいまだ賦活されていない原始卵胞が存在しており,続発性無月経の5%に存在するといわれている。
 近年,本症の成因に関連してホルモンの分泌動態を測定する研究が多くみられるようになった。Duignanら2)は10例の患者につき詳細に検討した。血中FSHは61±6U/lと卵胞期初期の2.3±0.5よりはるかに高値で閉経後の63±5に近い値を示し,血中LHも27±4U/lと卵胞期初期1.7±0.3より高く,閉経後の26±7に近似した値を示していた。また血中のestradiolは176±35pmol/l,progesteroneは5.1±0.7nmol/lと同様に更年期以後の値に近いし,性ホルモン結合グロブリン(SHBG)は5.89±0.6と正常成熟婦人および更年期婦人と大差はなかった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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