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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科33巻8号

1979年08月発行

文献概要

実地臨床手技のエッセンス 分娩管理へのアドバイス

会陰・腟裂傷の縫合

著者: 尾島信夫1

所属機関: 1聖母病院

ページ範囲:P.617 - P.620

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Ⅰ.会陰切開術との関連
 腟会陰裂傷の縫合は,腟会陰切開術の普及とともに,分娩取扱い上,日常の茶飯事であり,産科医にとっては,主婦の飯炊きと同様あきるくらいやらされていることである。米国では,学生やインターンにも実習させて,医師としての必習技術としているようだが,しかしうまい御飯の炊き方はプロでも苦労するように,本当に全部の産婦が退院時にきれいな傷あとでちゃんと歩いて帰れるように「できます」と自信のあるかたは割合い少ないと思う。
 昔のように押しかえし押しかえし,出ようとする児頭を圧迫して会陰保護に熱中していた時代と異なり,複雑深刻で手をつけかねるような会陰裂傷ができてから「さあ先生縫って下さい」ともってこられるようなことはなくなったが,正直にいえば,自然の腟会陰裂傷を生じるのは分娩管理上のミスであって,必要な例には適当な麻酔のもとに腟会陰切開を行ない,分娩終了直後に縫合術を行なうのが理想であろう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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