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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科33巻8号

1979年08月発行

実地臨床手技のエッセンス 分娩管理へのアドバイス

新生児管理—母子相互作用の重視

著者: 竹内徹1

所属機関: 1淀川キリスト教病院・小児科

ページ範囲:P.629 - P.633

文献概要

 1977年12月米国医師会(American Medical As—sociation,AMA)の政策委員会は,出生後の母子結合(mother-infant bonding)の重要性を支持する声明書を採択したことを報告している1)。すなわち同AMA委員会代表は,各病院の医療従事者に対して,病院分娩を人間性にかなったものとする(humanize)ため,必要ならば新しいguidelinesを作製するよう要請している。同声明書は,母子結合の重要性を確認したうえで,母親は(もし分娩に立ち会えば父親も),自分の子どもと生後できるだけ早期から,皮膚接触(skin-to-skin contact)および視覚接触(eye-to-eye contact)を促進するため,可能なかぎり多くの時間を母子(または親子)ともに過ごすことができるよう配慮すべきであることを勧めている。このことは今日米国においてみられる自宅分娩(home delivery)ないし自然分娩(nature birth)を目指した,一部のいきすぎたlayman的運動に対して,歯止めをしようとする努力以上に大きな意味を持っていることはいうまでもない。
 わが国においては,施設分娩に対しては古くから母子同室制の管理方式について議論が行なわれてきたが,強調点は,どちらかといえば結局は感染防止や病院管理上に置かれていたことは否定できない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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