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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科34巻1号

1980年01月発行

文献概要

Modern Therapy 産科劇症の治療

産科劇症概論—救急医療のために

著者: 東條伸平1 保科眞1

所属機関: 1神戸大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.16 - P.20

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 産科劇症とは単時間内に生じた母体ならびに胎児の生命にかかわる重篤な病態と考えることができる。つまり対象となる患者は,性成熟婦人でしかも妊娠した婦人ならびにその胎児である。また,患者が妊娠しているか否かによって医師の考慮すべき疾患群が大幅に異なってくる。ときには,この最初のステップの誤りが患者あるいは胎児の死につながる。
 ここにまず,産科劇症の特徴,症候,疾病分類などについて概説するが,臨床的には医師が産科劇症について考慮する前に胎児の存在の可能性に対する的確な判断がなされるであろうことを前提としているので,とりわけ妊娠の可能性を否定する性成熟婦人の取り扱いについては慎重かつ厳密,客観的な態度が必要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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