icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科34巻1号

1980年01月発行

Modern Therapy 産科劇症の治療

妊婦の急性腹症

著者: 森川肇1

所属機関: 1神戸大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.55 - P.63

文献概要

 急性腹症とは,激烈な腹痛のために緊急手術を必要とする疾患群をさす。しかし臨床上は,類似の症状を示すが,手術を必要としない疾患もあり,これらも考慮に入れて診断,治療にあたるべきであろう。
 ところで,性成熟期の婦人が腹痛を訴えたなら,まず最初にその女性が妊娠しているかどうかを判断せねばならない。とくに,妊娠の診断をつけにくい,無月経の期間が短い症例では慎重に妊娠の存否を診断し,ついで,腹痛の原因が妊娠の異常に由来するものか,あるいは,妊娠以外の腹部異常によるものかを鑑別する必要がある。妊娠の異常による腹痛については他の項で述べられているので,ここでは,妊娠の診断がすでについていて,かつ妊娠の異常によらない急性腹症を示す疾患につき述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら