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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科34巻12号

1980年12月発行

文献概要

症例

妊娠中に発症したMallory-Weiss症候群の1例

著者: 畠清彦12 伊藤文雄3 飯田和質3 津田昇志4

所属機関: 1福井県立病院内科 2現公立小浜病院内科 3福井県立病院産婦人科 4福井県立病院外科

ページ範囲:P.947 - P.948

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 妊娠中に内科的,外科的疾患が合併することはよく知られている。Mallory-Weiss症候群は,1929年Mallory and Weiss1)により,多くはアルコール常飲者において,悪心および激しい嘔吐を反復した後に突然大量の吐血をきたす疾患として報告された。アルコール常飲,膵炎,尿毒症,幽門狭窄症などに合併して起こる,下部食道から噴門直下にかけて長さ3〜20mm,幅2〜3mmの辺縁が軽度に肥厚した2〜4条の長軸方向の粘膜および粘膜下層の亀裂性潰瘍をいう。今回われわれは,Mallory—Weiss症候群が妊娠中期中毒症により発症したと考えられる1例を経験したので,その臨床経過の概要と若干の文献的考察を加えて報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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