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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科34巻2号

1980年02月発行

Modern Therapy 婦人科劇症の治療

絨毛癌遠隔転移の治療方針

著者: 友田豊1 可世木成明1 浅井保正1 石塚隆夫1 原孝子1

所属機関: 1名古屋大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.111 - P.117

文献概要

 名古屋大学医学部産婦人科において昭和32年〜52年の21年間に155例の絨毛癌例(うち23例は絨毛癌診断スコア1)による臨床的分類による)を治療した。この間に絨毛癌の予後は著明に改善したが,主として用いられた抗腫瘍薬の種類によって21年間を3時代に区分して予後の向上を示すと表1のごとくになる。
 絨毛癌の寛解率は,初期(昭和30年代)における20.8%から昭和47〜52年の66.1%と向上をみたが,過去数年間においては今回述べる転移に対する適切な治療方針の設定,抗腫瘍薬多剤併用療法の採用,免疫学的治療の試行などの努力の結果,さらに良い成績があげられるようになった。絨毛癌の予後を向上せしむるためには転移病巣に対する適切な治療方針の設定が不可欠と考えられる。以下に教室の経験から転移の取り扱いに関して述べたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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