文献詳細
文献概要
Modern Therapy 不妊治療
頸管の機能異常
著者: 香山浩二1
所属機関: 1兵庫医科大学産科婦人科
ページ範囲:P.205 - P.210
文献購入ページに移動 女性不妊原因として,頸管因子の占める割合は報告者によりまちまちであるが,だいたい5〜20%と考えられている1,2)。臨床統計的に頸管の器質的異常も含めて,頸管粘液(CM)の性状異常ならびにCMが正常であっても,精子通過性障害の認められる場合を頸管不妊因子として扱っている。
頸管因子の中で明らかな頸管の解剖学的,器質的病変を認める場合は少なく,むしろ頸管の機能異常と考えられるCMの分泌不全,性状異常による精子の頸管内通過性障害あるいはCM検査,精液検査で異常の認められない,いわゆる原因不明の頸管粘液精子不適合症例が大多数を占めている3,4)。最近,原因不明と考えられていた頸管粘液—精子不適合症例の中に抗精子抗体が原因と考えられる症例の存在することが報告され注目されるようになってきた4,5,6)。
頸管因子の中で明らかな頸管の解剖学的,器質的病変を認める場合は少なく,むしろ頸管の機能異常と考えられるCMの分泌不全,性状異常による精子の頸管内通過性障害あるいはCM検査,精液検査で異常の認められない,いわゆる原因不明の頸管粘液精子不適合症例が大多数を占めている3,4)。最近,原因不明と考えられていた頸管粘液—精子不適合症例の中に抗精子抗体が原因と考えられる症例の存在することが報告され注目されるようになってきた4,5,6)。
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