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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科34巻3号

1980年03月発行

文献概要

Modern Therapy 不妊治療

頸管の機能異常

著者: 香山浩二1

所属機関: 1兵庫医科大学産科婦人科

ページ範囲:P.205 - P.210

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 女性不妊原因として,頸管因子の占める割合は報告者によりまちまちであるが,だいたい5〜20%と考えられている1,2)。臨床統計的に頸管の器質的異常も含めて,頸管粘液(CM)の性状異常ならびにCMが正常であっても,精子通過性障害の認められる場合を頸管不妊因子として扱っている。
 頸管因子の中で明らかな頸管の解剖学的,器質的病変を認める場合は少なく,むしろ頸管の機能異常と考えられるCMの分泌不全,性状異常による精子の頸管内通過性障害あるいはCM検査,精液検査で異常の認められない,いわゆる原因不明の頸管粘液精子不適合症例が大多数を占めている3,4)。最近,原因不明と考えられていた頸管粘液—精子不適合症例の中に抗精子抗体が原因と考えられる症例の存在することが報告され注目されるようになってきた4,5,6)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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