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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科34巻3号

1980年03月発行

文献概要

内視鏡メモ

気腹器に用いるガスは何がよいか

著者: 柴田直秀1

所属機関: 1東邦大学医学部産婦人科学

ページ範囲:P.236 - P.236

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炭酸ガスをすすめたい
 Laparscoyの場合には,気腹操作が非常に重要な行為になるが,この場合に使われるガスの種類には空気,炭酸ガス,笑気ガスがある。アメリカ・ノースカロライナ大学のHulkaは,これらの中で炭酸ガスよりも笑気ガスがいいと述べており,理由として,腹膜から吸収される笑気ガスの鎮痛(麻酔)効果をあげていた。事実最近は笑気ガスの気腹器が,ドイツ製でも炭酸ガスより10万円高い値で出現しており,一流といわれるWolf社製で65万円で市販されている。
 しかし,昨年のFIGOに来日したアメリカ内視鏡学会(AAGL)のPhillips会長や,キール大学のSemm教授に欧米での見解をたずねてみたところ,安全第1を理由として,問題なく炭酸ガスのほうがいいという結論に達した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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