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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科34巻4号

1980年04月発行

文献概要

Modern Therapy HBウイルスの母児感染をめぐって

HBウイルスの母児感染をめぐる諸問題

著者: 森塚威次郞1 関口博史2

所属機関: 1国立仙台病院産婦人科 2国立仙台病院産小児科

ページ範囲:P.264 - P.272

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 われわれは,約8年前にHBs抗原が,いまだオーストラリア抗原(Au抗原)と呼ばれていた時代からHBウイルスの母児間感染の研究をつづけ,その都度,まとめて発表1〜4)してきたが,ここで再びこれらB型肝炎の垂直伝播についてさらに詳細な解析を加えることは,今後,垂直伝播の機作(仕組み)の解明と遮断の方法を模索する上に重要である。われわれは,一つ一つの症例を大事にして今日まで,1) HBe抗原陽性の母親では肝炎ウイルスが増殖しており児への伝播が起こる。2)伝播の起こった児ではHBs抗原の証明の時期と呼応してHBe抗原を証明すること,すなわちsilent,inapparentでも,これらの児ではウイルス増殖の始まっていることを明らかにしてきた。今回は,現在までの研究の成果の一部を報告し,その中から母児感染をめぐる新たな2,3の問題点につき解析を加えてみたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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