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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科34巻5号

1980年05月発行

Modern Therapy 症候群の取扱いをめぐって

多毛を呈する症候群

著者: 仲野良介1

所属機関: 1和歌山医科大学産科婦人科学教室

ページ範囲:P.365 - P.368

文献概要

 多毛を呈する疾患,あるいは症候群は数多いが,最初に用語法の問題から筆を進めたい。「南山堂医学大辞典」をひもとくと多毛症(hypertricho—sis),多毛性早熟症(hirsutism)という項目がみられる。また,"Dorland’s Illustrated Medical Dic—tionary"によるとhirsutismはabnormal hairi—ness,especially in womenであり,hypertrichosis はan abnormal excessive growth of hairであるという。
 多毛と正常との境界も定かではなく,用語法の上でもこのような曖昧さがみられるが,hirsutismは恥部,腋窩,胸部,顔面などにみられる多毛を,hypertrichosisは四肢,頭部,背部などの多毛を指すことが多いようである。また,hirsutismがどちらかといえば病的状態における多毛を指すことが多いのに対してhypertrichosisは遺伝的,人種的,体質的な要因による多毛を指すことが多いようであるが,この区別もそれほど厳密なものではない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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