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IUGR (子宮内発育遅延)の分類
著者: 貝原学1
所属機関: 1東京大学医学部付属病院分院産婦人科
ページ範囲:P.373 - P.373
文献購入ページに移動 最近,胎児の発育異常に対してIUGR (Intrauterine growth retar—dation,子宮内発育遅延)という用語が頻繁に用いられるようになってきた。これは胎児の発育状態の異常を体重の面からのみとらえるのではなく,他の因子も評価しようとして導入された概念のためと考えられる。
Daikokuら1)は,体重以外の胎児の発育状態を評価してIUGRの検討を行なったところ,IUGRは大きく2種類に分類できると報告している。彼らはMiller2)の報告にしたがって,ponderal index〔骨格に対する体軟部組織の比率:(体重・g)×100÷(身長・cm)3〕が異常に小さい児や,身長が異常に短い児をIUGRと判定したが,これらの児の体重について検討すると,体重が異常に少ないもの(3パーセンタイル以下)は47%を占めており,残りの児の体重は正常であった。したがって彼らは,前者をIUGR・低体重児,後者をIUGR・非低体重児と分類したのである。
Daikokuら1)は,体重以外の胎児の発育状態を評価してIUGRの検討を行なったところ,IUGRは大きく2種類に分類できると報告している。彼らはMiller2)の報告にしたがって,ponderal index〔骨格に対する体軟部組織の比率:(体重・g)×100÷(身長・cm)3〕が異常に小さい児や,身長が異常に短い児をIUGRと判定したが,これらの児の体重について検討すると,体重が異常に少ないもの(3パーセンタイル以下)は47%を占めており,残りの児の体重は正常であった。したがって彼らは,前者をIUGR・低体重児,後者をIUGR・非低体重児と分類したのである。
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