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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科34巻6号

1980年06月発行

文献概要

臨床メモ

避妊処置がその後の妊娠・分娩に与える影響

著者: 佐藤直樹1

所属機関: 1峯クリニック

ページ範囲:P.433 - P.433

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 現在,いろいろな種類のpillあるいはIUDが開発され,広く用いられており,またこれらの使用中に起こる合併症や副作用についての報告も多い。しかし,pillやIUDの中止後,次回の妊娠分娩に与える影響,あるいは使用中に遇発的に起こった妊娠分娩に与える影響に関する報告は少なく,実地臨床でも迷う場合が多い。
 この問題について,Vessy,M.,らは,17,032例の家族計画外来患者を分析し,多胎妊娠,SFD,奇形,流産,子宮外妊娠,などとの因果関係を検討している。5ヵ月以上pillあるいはIUDを使用した17,032例中,妊娠は5,700例で,このうち28週以後まで妊娠持続したのは4,565例であった。従来の報告では,順次投与法やエストロゲン含有量の多いpillを服用すると,中止後1カ月以内に妊娠した場合に多胎妊娠の発生頻度が高いと報告されているが,この報告では,多胎妊娠発生率は2,927例中30例(1%),また服用中に妊娠した39例中3例(7.7%)で,いずれもcontrol群1,085例中19例(1.8%)に比べ,少ない傾向にあった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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