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特集 リプロダクションと社会問題
母子保健にみる社会問題
著者: 品川信良1
所属機関: 1弘前大学医学部産科婦人科学教室
ページ範囲:P.435 - P.438
文献購入ページに移動Ⅰ.あまり重視されてはいない母子保健
この特集の企画は,去る1979年10月26日,FIGO東京大会のPlenary session−1として行なわれた"Social Problems in Obstetrics and Family Plan—ning"にヒントを得て企画されたものとのことである。まことに適切な企画である。というのは,別に皮肉をいうつもりは毛頭ないが,あの日の会場「芙蓉の間」には,日本や世界の母子保健の現状が,実に鮮やかに現出されていたからである。
すなわち,このPlenary session−1の直前に同じ「芙蓉の間」では,K.J.Ryan教授による特別講演"Reproductive endocrinology-Human ovarian function"が行なわれた。このときの同会場はまさに立錐の余地もない状態であった。しかるに,この特別講演が終わるや,おそらくは9割5分以上の聴衆はドッと他会場に流れ,次のPlenary sessionに残ったものは,わずか1割にもみたなかった。しかもそのなかには,どれだけの産婦人科医が残っていたことか。
この特集の企画は,去る1979年10月26日,FIGO東京大会のPlenary session−1として行なわれた"Social Problems in Obstetrics and Family Plan—ning"にヒントを得て企画されたものとのことである。まことに適切な企画である。というのは,別に皮肉をいうつもりは毛頭ないが,あの日の会場「芙蓉の間」には,日本や世界の母子保健の現状が,実に鮮やかに現出されていたからである。
すなわち,このPlenary session−1の直前に同じ「芙蓉の間」では,K.J.Ryan教授による特別講演"Reproductive endocrinology-Human ovarian function"が行なわれた。このときの同会場はまさに立錐の余地もない状態であった。しかるに,この特別講演が終わるや,おそらくは9割5分以上の聴衆はドッと他会場に流れ,次のPlenary sessionに残ったものは,わずか1割にもみたなかった。しかもそのなかには,どれだけの産婦人科医が残っていたことか。
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